10月末、核兵器を全面禁止し違法化する「核兵器禁止条約」を批准する国が50か国に到達し来年の1月22日に発行されることが決まりました。広島・長崎の被爆者をはじめ世界の市民の共同の力が歴史を前に動かしました。
私もこれまでに原水爆禁止大会への参加や様々な機会で被爆者の証言を聞き、署名活動などにも取り組んできましたので大変うれしい思いでこのニュースを受け止めました。大切なことはこれから!核保有国にも条約を認めさせ、核を手放すよう求める国際的な世論と運動を大きくしていかなくてはなりません。
以前しんぶん赤旗にも登場し、日本共産党を「野党の中の野党」と絶賛していた作家・筒井康隆さんの1987年の作品に「最後の喫煙者」という短編小説があります。社会の禁煙運動によって喫煙者が追いつめられる様子が描かれてます。
今では考えることができませんが、かつてはオフィスではもちろん映画館や電車・飛行機といった公共の場でも喫煙できました。そんな喫煙しない人は我慢をするという社会を、受動喫煙被害の実相を広げ公共施設での禁煙化を進めたのは世論と政治の力です。
今までの常識が「非常識」となり新しい「常識」がつくられる。核兵器禁止条約は核抑止力にしがみつく核保有国を追いつめ、新しい世界のルールをつくる一歩です。
菅首相は「核保有国の支持が得られていない」と批准を拒みますが、核保有国の支持が得られるように働きかけるのが唯一の戦争被爆国、日本の役目なのでは。
(11月15日付「かけあるき」 北区新報・東区民報掲載)
かけあるき
誰もが心にゆとりを持って生きることができる社会に
芸能界で自殺とみられる事例が相次いでいることに私もショックを受けています。
人の死を考えるときに大学生で亡くなった友人のことをいつも思い出します。彼とは大学の学科が一緒で、音楽の趣味が合うことですぐに意気投合しました。学校に馴染めずにいた私にとっては心の支えでしたが、いつも私のわがままに付き合わせてしまっていたことを覚えています。音楽のグループを組んで一緒にステージに立ったこともありましたし、妻と出会うことができたのも彼のおかげでした。
バイクの事故で亡くなったと聞いたときは頭が真っ白になり、共通の友人は亡くなった本人に電話をかけてしまうほど気が動転したと言います。彼の死は若すぎましたし、友人の死を受け入れるには私たちも若すぎたと今になって思います。
彼は事故の数日前に「バイトがつらい」とこぼしていました。数か月前から始めた居酒屋のバイトが忙しく週に7日もシフトに入っていると疲れた様子で話していました。そのことを思い返すと「もしかして」とよくない想像をしてしまい、あの時私は何と言葉をかければよかったのかと後悔するばかりです。事故の原因を断定することは適切ではありませんが、あの日、疲れ切った友人の顔を笑顔にすることができなかったことが心残りです。
日本では今「自助」が叫ばれています。自助の考えや自己責任論の行く先は「いつ自分が死ぬのかを決めることができる」自殺を容認する国なのではないかと懸念しています。
競争をあおるのではなく、誰もが心にゆとりを持って生きることができる社会に。政治の責任は重いのです。(平岡だいすけ かけあるき 民報掲載)
小さくとも大きな変化
毎日の街頭宣伝でリーフレットやしんぶん赤旗をお配りしているのですが、やはり快く受け取ってもらえれば嬉しいですし反対にあからさまに拒否されると落ち込むものです。毎週宣伝をしている駅前でいつも「あからさまに拒否」する30代くらいの男性、もう嫌な思いをするのなら手渡すのをやめようかと思っていましたが。なんと先日、しんぶん赤旗を受け取ってくださったのです。どんな心境の変化があったのかはわかりませんが、私にとってはビッグサプライズです。(次の週も受け取ってくださいました)
はたやま和也前衆院議員と宣伝をしたときも大学生のカップルが最後まで演説を聴いてくれるというミラクルが起こりました。声をかけてみると「音が聞こえたので話を聴いてみたいと思って来ました」とのこと。次の宣伝場所でも立ち止まって演説を聴いてくれる若いカップルがいました。
しかしこのような出来事は決してサプライズやミラクルなどではなく、コロナで不安なときに総理大臣が辞任し、これからの日本はどうなるんだという当たり前の反応なのかも知れません。
宣伝で対話した高校生は「安倍首相は辞めたほうがいい」と言う一方で、それに代わる人は思いつかないと言います。訴えに耳を傾ける人が増えている今こそ、日本共産党の展望を知ってもらえる、野党共闘に希望を持ってもらえる訴えかけが必要です。引き続き毎日の宣伝・対話に力を注ぐ決意です。
また日頃、宣伝活動に奮闘する皆さんに感謝と敬意を表します。
決断のものさし
このたび衆議院北海道小選挙区2区の予定候補となり、野党統一候補となるべく奮闘する決意を表明しました。「悪しき政治を終わらせる」という志をもって各政党や諸団体の要請にも応えていく構えです。
数年前の私であれば国政選挙に挑戦すると決断できなかったでしょう。しかしこれまでの経験がその一歩を踏み出す勇気を与えてくれました。
昨年の地方選挙の投開票日の翌日、私はお世話になった方々へ電話をかけました。皆さん「また頑張ろう」と言ってくれましたが、太田秀子さんには「今後の身の振り方に悩んでいる」と打ち明けました。太田さんは直ぐに「そんなこと言わないでほしい。あなたは党にとって希望なんだ」と話してくれました。電話を終えるとだんだん胸が熱くなり、その日のうちに「次も絶対に頑張るぞ!」という気持ちに切り替わっていました。
将来を心配し慎重に悩むことも大切ですが、自身の行動を「希望」と思ってくれる人がいるのであれば私の決断はシンプルです。力不足に思う方もいるかも知れませんがどうか挑戦させてください。
また地方でも国政でも私の目標は「社会を変えるために党の政策を実現させる」ことです。これまで通り実直に政策を訴えぬいていきたいと思いますし、とくに消費税減税は経済を立て直すための土台だと力を込めて語りたいと思います。
よそはよそ、うちはうち?
前例のないウイルスの脅威に政府が外出やイベントの自粛を呼びかけていますが、それぞれの事情もあり最終的な判断は各自にゆだねられます。家庭によっても買い物や外食への判断は異なりますし、自治体においてはそれぞれの状況に応じた柔軟な対応が求められます。埼玉県吉川市ではひとり親家庭など支援が必要な市内の小学生を対象に昼食用の「おにぎり弁当」を無料配布することを決めたようですが、札幌市においても国や北海道だけの考えによらない臨機応変な対応をとってもらいたいと思います。
一方で海外と日本の対応を比較した場合には「よそはよそ」では済まないことがあります。日本では店頭からマスクが消え高額で転売されるなどの問題が起こっていますが、台湾では38歳のIT担当大臣が「マスク在庫マップ」を数日で完成させ必要な国民や医療機関にマスクが行き渡るようにしました。
わが国のIT担当大臣は「スマートフォンでSNSの投稿ができる」ことで抜擢された78歳。年齢だけで判断することはできませんが、IT技術は特に進化が速く世界的にも競争が激しい分野です。加えて政府はサイバーセキュリティの職員を募集していましたがその内容は「通勤手当もない年収200万円以下の非常勤」と、技術に対する評価があまりに低いのです。
「よそ」からも学ぶことと併せて、感染症研究所をはじめとした「危機管理」に関わる行政の充実が間違いなく「うち」には必要です。
心配なく病院に行くことができるように
おかげさまで31回目の誕生日を迎えることができました。子どもがいる友人も多くなり、集まると家族の話題も増えてきました。東京で頑張る友人や、働きながら専門学校に通うことを決意した友人もいます。私も彼らに挑戦し続ける姿を見せたいと思いますし、政治の分野から希望のもてる社会を作り手助けがしたい。そんな目標を再確認しているところです。
決意を新たにしたところまでは良かったのですが、体調管理は不十分だったようで風邪をひいてしまいました。高熱で頭がボーっとする日もあり改めて健康がいかに大切かを思い知らされました。
私は風邪との診断でしたが、新型コロナウイルスが猛威を振るっています。なぜ中国で感染が広がったのか、その背景には貧富の格差や医療の不十分さがあるのではないかと考えています。経済が発展する一方で取り残された貧困地域では人身売買も行われているといいます。また病院では保険のきかない項目が多く高額の医療費がかかると同時に、医師や医療機器が揃っている都市部の病院に患者が集中し十分な医療が提供されていないという実態もあるようです。日本も他人事ではありません。安倍政権のもとで医療費・保険料が値上げされ、統廃合という形で公的な医療機関を潰そうとしています。
医療費が高いことで有名なアメリカでは新型コロナウイルスよりもインフルエンザの流行が大問題となっていますが、今回のことを教訓に医療制度の見直しが世界で行われるべきです。お金の心配なく病院に行くことができるよう格差是正・社会保障充実は急務です。