日本共産党の平岡大介議員は10日、決算特別委員会で「大通公園の清掃・案内表示・和式化などの充実」と「街区公園の存廃問題」をとりあげました。
大通公園は札幌の顔・トイレを「きれい・快適・かっこいい」の3Kに。各種統計・資料示し改善求める
平岡大介議員が質問
平岡議員は、「公園のトイレは『暗い・臭い・汚い』イメージ。『きれい・快適・かっこいい』の3Kにしたい」と述べて、「国際都市をアピールする本市として、顔である大通り公園のトイレを清潔に保つことが重要である。イベント時期の清掃は回数を増やし対応すべき」と求めました。
東山部長の「イベントの際は、主催者が仮設トイレを設置し、スムーズに利用できるようにしている」との答弁に対し、平岡議員は、「オータムフェストでは仮設トイレがなかった」と指摘し、「現場を確認して対応すること」を求めました。続いて、「経産省は、東京五輪・パラリンピックに向けてトイレの案内用の図記号について、温水洗浄便座なのか、和式・洋式なのかが海外の観光客でも一目でわかる表示の検討を始めている。大通り公園のトイレについては、個室の便器形態を表示すべき」、との求めに、東山部長は、「今後は、すべての個室に便器の種類がわかる表示を加える」と答弁。
平岡議員が、「訪日外国人にとって、『和式トイレはの使い方が分からない』、日本も『洋式派』が増え、和式の出荷量は全体の1%未満」。「政府が、東京五輪・パラリンピックに向け、日本の観光地の公衆トイレの4割が和式という状況を改善するため、費用の3分の1を国費で助成する補助事業を始めている」ことを具体的に示し、「大通り公園のトイレを、海外からの観光客にも使いやすく快適な洋式化を進めていくべき」と求めたことに対し、東山部長が、「男女それぞれに洋式の多目的室トイレがある」「その名のとおり誰でも使える」との主旨の答弁。
平岡議員は、「その考えはずれている」と指摘し、「多目的トイレは基本的には障がいをお持ちの方などが使うトイレでなくてはならない」と力説。国土交通省が2011年に実施した「多機能トイレの利用実態調査」では、「待っていた時に多機能トイレから出てきた方は」との設問には「障がい者に見えない人」との回答が多かったとの結果が出ている」ことを明らかにし、「やむを得ない場合もあると思うが、多目的トイレは、車いすの方や障がいを持つ方に使ってもらえるよう、基本的に健常者は一般のトイレを使用することが望ましい」と、認識を改めるべきと指摘しました。また、観光地にふさわしい、明るく見栄えの良い内・外装のデザインを検討すべきと求めました。
街区公園のトイレの存廃。「災害時の利用も判断要素の一つ」「最終的には住民の意見ふまえ判断」と答弁
札幌市は、緑の審議会から「街区公園のトイレは基本的に廃止」「遊水路があれば存続」「地域住民とトイレの利用が多いか、ニーズは高いかなどの観点で話し合い存廃について決めていく」との答申を受け、公園のトイレの存廃について具体的な実施手法を検討しています。
平岡議員は、胆振東部地震の際、公園のトイレが「一定程度活用されていた」ことをふまえ、「住民との存廃の話し合いでは、災害時の必要性について十分考慮すべき」と求めました。
添田みどりの推進部長は、「市民アンケートでは、利用が少ない公園トイレの廃止に約3分の2が賛成との結果がある。緑の審議会からも答申をもらっている。以上から、利用の少ないトイレは廃止を前提に検討していく必要がある。そのうえで、存廃の判断基準の作成、災害時の利用も判断要素の一つとする。最終的には住民の意見をふまえ判断したい」と答弁しました。
平岡議員は、「市民アンケートは、説明が誘導的である。『維持管理にも、建て替えにも多額の費用がかかる』ことが再三強調されている。なぜ公園のトイレを利用しないのか、要因の分析」を求めたことに対し、添田部長は、「コンビニ、商業・公共施設のトイレ利用が8割超えている」と答弁。
平岡議員は、「利用しない理由は、アンケートの自由記載欄にある」。「『汚い、暗い、くさい』から使わない」「子どもや女性が使うのに『怖い』」という意見もたくさんある。「衛生的で安心して使えるトイレに改善し、市民が使いやすいトイレとして、建て替えて残していくという立場に立つべき」と主張しました。